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励ますこと

落ち込んだ人を励ますってとても難しい。

例えば、日々の仕事の中で失敗して落ち込んだ後輩を励ますならまだ楽だ。
「また次頑張って挽回しろよ」と言えばいいから。


ただ、自分の夢に向かって努力している人が、
その夢を実現するための節目で失敗をしたり、挫折をして落ち込んだときどうやって励ますか。これが難しい。(決して後輩の失敗とかを蔑ろにしているつもりはないので、あしからず。)

特にそれが、自分にとって大事な人ならなおさらで。
そしてそして、対面ではなく画面上でそれを報告されたときはなおさらで。

本人から直接聞くことはあまりなかったけれどきっととても努力していたのだし、
ずっと前から追いかけていた夢だったはずで、相当落ち込んでいたように思う。

なんて声を掛けてあげるべきか、かなり迷った。
昨日の深夜に連絡を貰ったのに、今日の昼まで返信できなかったぐらいには迷った。

「おつかれ!」と言うべきか。
「まだ終わったわけじゃないよ、次もあるさ頑張れ」と言うべきか。

でも散々迷った挙句、ひねり出した言葉は「残念だったね。うまい飯でも食べに行こう!」だった。

今の俺には正直そのぐらいしか言えなかった。

対面だったらもっと色々言い尽くせたかもしれないけれど、画面上で返す言葉に力なんてなかった。
なら電話しろよ、って言われるかもしれないけれど、放っておいてほしいかもしれないし、いざ電話しても何を話すのか自分でもわからないし、結局画面上で済ませてしまった。

送信ボタンを押したあと、自分の無力さに死にたくなったけれど、
そんなことも考えられないぐらい今日は仕事が忙しくて助かった。

どうやったら、落ち込んでいる人を元気にできるだろうか。
なんて声を掛けてあげるべきだったのだろうか。
未だにわからない。

帰りの電車で、先輩と伊調馨国民栄誉賞の話になり、必然的に金メダルを逃した吉田沙保里の話題になった。

金メダルを逃したといえど立派な銀メダルで、十分な賞賛に値するけれど、伊調と共に4連覇がかかった節目のリオで金を取れなかった、という吉田の思いは計り知れない。
彼女は周囲からのプレッシャー、期待があった分相当辛かっただろうなというのは、謝罪の言葉を繰り返していた姿から簡単に想像がつく。

「そんな時、周囲の人はどう声を掛けてあげるべきなのだろうね」と先輩が言った。
ちょうど上の件があった矢先だったから、とてもタイムリーな話題だった。

その先輩は「自分だったら何も声掛けてほしくないかな。頑張ったね、とかお疲れ様、とか言われても何も響かないかな」と呟いた。

一瞬、ドキッとした俺は「”おいしいごはんでも食べに行こう”とかどうですかね」と、昼に送信した言葉を投げかけてみると、

「どうだろうね。会いたくないかもしれない。でもごはん食べにいくぐらいがちょうどいいのかもね」と先輩。

そんなとりとめもない、しょうもない会話だったけれど、なんだかちょっと救われた気がした。
別に先輩のために送った言葉ではないのだけど。
もちろん相手によって捉え方はきっと違うから「余計なお世話だ」ってあしらわれることもあるだろうけど。
人の心はわからない。家族でも、友人でも、恋人でも・・・

人を元気にさせるって難しいね。
でもとにかく、なるべく相手の心情を想像して、寄り添ってあげることが一番なのかな。
で、おいしいものでも食べながら愚痴ってもらって、身も心も豊かになってもらう。
そんな理想論。

 

ps.

ちなみに、吉田沙保里のお母さんはこういう風に励ましていた。

www.nikkansports.com

母だから言えることももちろんあるのだろうけど。
家族っていいね(違)

以上。