胃カメラと鎮静剤
胃カメラをやったことがあるだろうか。
人間ドックが必要な30代以上の方は経験者が多いかもしれない。
もしくは、バリウムを飲んでのレントゲン検査、の経験者はもっと多いかもしれない。
ただ、「20代で胃カメラをやったことのある人」はそんなに多くないと思う。
僕の会社は健康診断に関してはお金をこれでもかとつぎ込んでくれるから、オプションどんだけ付けようがタダ。
どうせタダだし、というわけで胃カメラもつけてもらっている。
今年が2年目の健診だったけど、去年とはまったく違う感想だった。。。
1回目の胃カメラ
1回目の胃カメラを受けたのが去年。正直怖すぎて前日はまともに寝れなかった。
風邪を引いた時、内科で喉に当てられる金属のヘラ(舌圧子っていうらしい)でさえもオエッとなるのに、ましてやうねうねする長い棒(カメラ)を入れられるとかもってのほかである。
身長体重や血液検査など一通りの検査が終わり、最後が胃カメラだった。
(ちなみに僕は血液検査がすごく好きで、血が抜かれている感じがたまらない。こんなこと言うとクソ変な奴だと思われるけど、致し方ない)
胃カメラの部屋は、なにやら計器がたくさん置いてあり手術室みたいな雰囲気の密室。(もう密室というだけで嫌だ)
ベッドに横になると、ベッド脇にモニターがあり、その横に長く細いロープのようなもの(カメラ)がぶら下がっていた。
看護師さんが優しい口調で説明してくれる。
「鎮静剤打てますけど、どうしますか?楽になるよ。」
鎮静剤!?
何だそれは。。。とりあえず楽になるんだったら何でもいい。というわけで二つ返事で即承諾。どうせ鎮静剤もタダだし。
即腕がまくられ、左腕に注射してもらう。血液検査の時よりも太くて痛い。
そうこうしているうちに先生がやってきた。
名前を呼ばれ、返事をすると横を向くように指示される。
口の真下には金属の唾液受けが置かれる。
喉にも麻酔薬をかけられ、もはや言葉も発することができない。
口にマウスピースのようなものをはめられ(カメラを通しやすくするものらしい)、息苦しい。左腕には注射が刺さったままなので思うように身動きも取れず。。。
気づくと看護師の「では鎮静剤打ちますね〜」の声とともに、注射器に鎮静剤が注入されていく。
・・・えっ?
次の瞬間、気づいたら胃カメラは終わっていて、口の下に置かれていた金属の唾液受けの中は、自分の唾液まみれだった。
どうやら、鎮静剤がものの20-30秒で効いてくれて、一瞬で深い眠りに落ちていたらしい。その隙に胃から十二指腸にかけて一気にカメラを通し、胃の中をくまなく調べてくれたようだ。
ただ、何よりも鎮静剤で一瞬で眠りに落ちる感覚が気持ちよく、やみつきになりそうだった。
ベッドから起き上がるとかなりフラフラして足元がおぼつかない。
しばらく別のベッドで休むことになった。30分ほど休んでフラフラも落ち着いた。
胃カメラの結果は、「軽い逆流性食道炎」。転職したてでストレスがだいぶ溜まっていたらしい。胃カメラをしないとわからない体の異変だったので、有り難かった。
2回目の胃カメラ
そして今年受けた2回目の胃カメラ。
去年の鎮静剤の快感は忘れられず、胃カメラが楽しみで夜はぐっすり寝た。
今年も同じように胃カメラ室に通され、ベッドに横になる。
もう慣れたもので、横になるなり左腕をまくり余裕の表情で鎮静剤待機モード。
名前を呼ばれ、返事をすると横を向くように指示される。
口の真下には金属の唾液受けが置かれる。
喉にも麻酔薬をかけられ、口にマウスピースのようなものをはめられる。
先生が来て鎮静剤を打つと、去年と同じ感覚で眠りに落ちた。
・・・
目が覚めると胃の部分で何かが動いているのがはっきりわかった。
まだカメラが胃の中に残っている状態で目が覚めてしまったらしい。
ゆっくりとカメラが喉を通って体の外に出ていくが、やはりかなり苦しくえずいてしまいそうになる。
鎮静剤が微妙に効いているので、目ははっきりと空いておらず意識も薄いが、痛みと苦しさは確実に感じることができた。
そうこうしているうちにカメラが抜かれ、部屋が明るくなるとパッと目が覚めた。
去年のようなフラフラはなく、普通に歩けたので5分ほど座ってから終了。
結構散々な2回目の胃カメラだった。。。
鎮静剤は必ず打ってもらおう
2回目は苦しい胃カメラだったが、それでも鎮静剤があったから、苦しみは最小限に抑えられた。
鎮静剤を打たない(もしくは打てない)パターンもあるそうだが、鎮静剤を打たない胃カメラは正直想像もしたくないし絶対に受けたくない。
胃カメラをはじめとする内視鏡検査は、病変を見つけるには一番確実で早く、(バリウム等と比べると)楽な手段なのでぜひやることをおすすめする。
その際には、可能であれば鎮静剤を打ってもらうようにしてほしい。
来年はどうしようかな。。。嫌だな。。。