一流の器用貧乏になりたい

「器用貧乏」であることはきっと良いことだ。

自力で引越しをした話

ちょっと前の話だけど引越しをした。自力で。
まあいけるでしょうと高を括っていたけど、普通に泣きそうになった。

良い経験にはなったけど、もう一度やるかと言われればもう絶対やらない。

でも、そんな自分での引越しに挑もうとする人のために、備忘録として書いてみる。

引越しの経緯

前の家の契約が今年の3月までだったので、良い物件はないか定期的に探していた。
たまたま近くを歩いている時に良さげな物件を発見し、HOMESで検索すると家賃も許容範囲だったので即不動産会社に電話。

その日のうちに内見まで済ませた。

不動産会社のおっちゃんがとてもよくしてくれた(家具の配置を検討したい、と言ったら部屋の寸法とか全て測ってデータで送ってくれた)こともあって、3月頭に申し込みをした。

当初は4月上旬ごろの入居だったが、先に空いていた別の階の部屋のクリーニングと新しい我が部屋のクリーニングを同時にやられてしまい、3月の下旬というよりによって1年間で人が引越しをする日に家賃が発生することになった。

前の家の契約は3月いっぱいだったので待ってもよかったのだが、どうせ引越し代金もそんなに変わらないだろうし、どうせなら新しい家に早く住みたかったので、引越し業者に見積もりを出してみた。

すると「どんなに安くても"8万円"以上」であることがわかった。

お、おそるべし繁忙期・・・。

というわけで、

極限までコスト削減をしたかったし、
新しい家まで徒歩10分ぐらいの距離だし、
そこまで物も多くないので、

自力で引越しをやる」という選択をしてしまったのである。

準備

引越しにあたってはかなり念入りに準備をした。
その際、「自分でやるからには徹底的にコストを抑える」ことをポリシーとして準備にあたった。

トラックの手配

自力での引越しに欠かせないもの、それは軽トラだ。

特に今回、僕はすべての家電製品と家具を運ぶ必要があり、ハイエースなどではキャパ不足なことは明らかだった。

普通免許だと軽トラックは運転ができるので、ニコニコレンタカーで軽トラックを借りた。(他の大手レンタカー会社だと軽トラックを取り扱っている店舗が少なかったため、本当に助かった。)

借りたのはスズキの「キャリイ」という軽トラックで、本当に普通の軽トラックだった。

トータルで5000円ぐらいだったと思う。本当に安くて助かった。

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ダンボール集め

ダンボールは個人で購入しようとすると50枚単位での購入しかできないところが多く、意外に値が貼る。

今回の引越しは「徹底的なコスト削減」がポリシーだったので、使ってすぐ捨てるダンボールにコストをかけるわけにはいかない。

というわけで近所のドラッグストアに足繁く通い、大きめのダンボールを調達した。

特に重宝したのがパンパースなど紙おむつのダンボール。
長方形で深さもちょうど良いダンボールは非常に使い勝手がよく、途中から「パンパースのダンボールとかあります?」と聞くほど。

大きめのダンボールを家に持って帰るのは結構な重労働だが、ある時かわいい女の子の店員さんが丁寧にビニール紐でダンボールを纏めてくれて、プラスチックの取手まで付けてくれた。

暇だったからなのかもしれないけど、彼女の親切心に泣けた。
物が少ないとはいえ、結局12〜3枚は調達したと思う。(全部タダだったけど)

友人の手配

引越しは1人では絶対にできないので、気の置けない友人のスケジュール確保も非常に重要。
今回は大学からの親友に頼んだ。だが、俺の引越しは彼のスケジュールに大いに影響されることになる・・・(後述)

台車の手配

台車があればダンボールや家電を運ぶのが非常に楽になる。
特に新居がマンションだったので、エレベーターを使えるのは本当に楽。
台車はレンタルも検討したが、意外に値が張ったのでアマゾンで購入した。

3500円ぐらいで本当に安かった。(ビニール臭くて部屋の中がビニール臭でいっぱいになったし、組み立ての際車輪がベタベタだった以外は何も問題がなかった)

※ちなみに、日産レンタカーなどでハイエースを手配すると、台車がオプションで付いてくるので買う必要はなかったりするので、ハイエースでことたりる場合は大手レンタカー会社での手配をオススメする。

不用品の処分

自力での引越しのポイントは、とにかく物を減らすことに尽きる。

今回は、オーブントースター・キッチンのラック・小さめのホットプレート・ギター・空気清浄機などを粗大ゴミに出したり、ジモティーで近所の人に取りにきて貰ったりした。(1人暮らしのくせに色々持ちすぎなんだよな・・・)


引越し当日

手伝ってくれる彼から前日にLINEが。

「ごめん、俺明日休日出勤になったから、手伝えても9:00までだ。。。」

・・・というわけで、早速予定が狂った。

11時ぐらいから開始する予定が、彼の仕事を考慮して6:30スタートに。
ニコニコレンタカーが24時間営業で本当によかった。

前日に仕事を終えた後、ほぼ徹夜で準備をして当日の朝を迎えた。

1往復目

出てきたばかりの日光を浴びながら、引越しスタート。
軽トラックは思ったよりも運転しやすかった。東京のど真ん中で軽トラを運転している自分は、客観的にみてかなりシュールだった。

彼の仕事の時間もあるので、とりあえず重いものから順番に運んでいくことに。

まずはベッド。こいつが一番重くてデカイので難しかった。

前の家はエレベーターがなく、狭い階段のみのアパートで、体勢やベッドの向きを何度も変えながらなんとかトラックまで運び出すことができた。
トラックの荷台は意外に小さくて、ベッドを置いたらほぼ埋まってしまったので、ダンボールを数個詰めて新居へ。

しかしまあ、相当埃が溜まっていて、部屋に入るもの憚られた。
そして、友人に対しては「出勤前にこんなつらい思いをさせて、本当に申し訳ない。。。」という気持ちでいっぱい。。。

マンションの近くに停車してベッドを運び入れていると、停車場所前にある店のおっちゃんからこっぴどく叱られる。どうしようかなとあたふたしていたら、たまたまマンションの清掃のおばちゃんと遭遇。

おばちゃんに誘導してもらい、マンションの駐車場を使わせてもらえるようになった。
グッジョブおばちゃん!!

うるさいおばちゃんだったけど、おばちゃんいなかったら多分警察呼ばれていた。

2往復目

ベッドを無事運び入れ、2往復目。

今度は冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど大きい家電類が中心。洗濯機は相当重さがあり、腰を痛めながらもなんとか運び出した。

2往復目でも全然家のものはなくならず、3往復目が確定。
また新居へ向かい、すべての物を運び入れ3往復目へ。

3往復目

この時点で9:00を過ぎ、友人が仕事へ行ってしまったため完全に単独作業の様相を呈してくる。
かなり心折れそうになり、「ああもうつらい。。。くそがあああああ」と一人暴言を吐いていた。一人、トラックの運転席で泣きそうだった。

本棚として使っていた無印のスタッキングシェルフを運び出そうとしたのだが、この棚がかなり重く一人で運び出すのに相当苦戦した。
正直本当に泣きそうになったが、なんとか運び出すことに成功した。

ただ、逆に本棚以外はダンボール数個やローテーブル、座椅子、扇風機、ファンヒーターなど一人で運べるものが多く、軽快に階段を登り下りした。

そしてほとんどのものを半ば強引に積み終え、三度新居へ。
全てのものを速やかに運び入れ、軽トラックを返却した。

引越し後

全て自分でやったため、片付けは相当早く終わった。
ただ、洗濯機の取り付けなどは慣れずまだ自信がなくて使っていない。
洗濯機は、排水ホースについている先っちょの部分(「エルボ」というらしい)を持って行ってしまい、前の家の不動産会社に「後から送ってくれ」と言われてしまった。

総括

やはり、プロがやるべきところはプロにやってもらうことに尽きる。
いくらコストを抑えられるとはいえ、自力でできるとはいえ、それ以上に払った代償は大きかった。
(4日経っても疲労感が抜けなかったし、肩こりがひどかった。)

引越しの前日は不安で眠れなかったし、運ぶ時の配慮や友人への気遣い、トラックの駐停車への心配など精神的なストレスも大きかった。

そもそも、3月下旬という繁忙期に無理に引越しをする事情もなかったにもかかわらず、引越しを決行しようとしたのが何よりの痛恨のミスだったと思う。

(あと1週間遅ければ2〜3万違っていたはず。もったいなかった。。。)

きつかったが、自分自身色々と勉強にはなった。

頭を使いながら物を運んでいくのは楽しかったし、単純に体を動かすのは気持ちよかった。

とはいえ、トラックの駐停車に気を遣うという意味では運送業者は相当大変だと思ったし、久々の肉体労働は相当つらいもんだなと思った。
職業に貴賎はないと思うが、本当にそうだな、仕事というものは尊いな、とわけのわからないことも思ってみたりした。

結論、、、引越しは業者に頼みましょう。